2Jun
初夏のみなも(水面)
洞峰パーク鍼灸院 院長 形井秀一
非常事態宣言が全ての都道府県で解除されました。
これで、やっと日常の生活に戻ることができると、ほっと胸をなで下ろしている方も多いことと思います。
外出制限で、運動不足や食事の乱れで体重が増えたり、生活習慣が乱れて何となく以前の心身の状態とは違うなと、感じられている方もおられることと思います。
コロナ禍による蟄居生活をしている間に、自然は、心躍る春の花の時期から、若葉が芽吹く、輝くような新緑の時期を過ぎて、緑濃い青葉の季節になっていることに驚かれたことでしょう。もう、梅雨入り宣言が目の前です。
いつもの生活に戻ってみると、いつもの生活とは、自然の移ろいに気づかずに、目の前の生活と仕事ばかりに一生懸命な日々だったのだと、思い知らされます。
五月の自然を体験できなかったので、もしかしたら、今年は、五月病に陥る人は、少なかったかもしれません。いえいえ逆に、日本中の人達が、自宅ひきこもり状態だったことで、疑似五月病を体験することになったかも知れません。
洞峰公園のカモたちは、春の内に旅立ち、いつの間にか一羽も目にしなくなりました。昨年よりも随分早いわたりだと思います。カモが居なくなった公園の沼は、光と風と水が織りなす初夏のみなも(水面)の風情そのものです。夏に向かって、静かさを蓄えて、控えめに輝いているように見えます。直に、梅雨を越して、強い日差しを跳ね返す、力強い夏の水面になることでしょう。